湯かんとは
一昔前にある映画が流行しました。
本木雅弘さん主演の
『おくりびと』
です。
おくりびとは、『納棺師』を題材にした映画です。
東京には『おくりびと アカデミー』という学校もあります。
納棺師などのエンディングに関わる人を育成する学校です。
納棺師とは;納棺師(のうかんし)は、死者を棺に納めるために必要な作業と関連商品の販売を行う職業人である。映画『おくりびと』でその存在が世間に知られることとなり納棺師に対する興味と職業としての納棺師、産業としての納棺が知られた。呼称は他に湯灌師、復元納棺師と決まった規定はない。 引用元;Wikipedia |
エンバーミングという言葉を聞いたことがあるでしょうか?
ご遺体を保全する技術をエンバーミングと言います。
前置きが長くなりましたが、納棺師と湯かんは少し違います。
湯かんの儀
湯かんとは簡単に言ってしますと、ご遺体を綺麗にしてあげること。
最後に入浴させ、この世の汚れや疲れをとってあげ、旅立つ準備をしてあげることです。
湯灌師が納棺前に入浴・髪や身体のお清め・死化粧・男性は髭剃り・死装束に着替えさせます。
地域によって違いはありますが、ご家族の方と一緒にすすめていきます。
湯かんとは;
湯灌(ゆかん)とは、葬儀に際し遺体を入浴させ、洗浄すること。簡易には遺体を清拭(せいしき)することで済ませる場合もある。故人が男性の場合はその際に髭を剃られ、女性の場合は死に化粧が施される。地域差があり、一般的ではない地域もあるとされる。 葬祭業者の手によって行われ、自宅で葬儀を行う場合などでは給排水装置を積んだ専用車が手配され、葬儀会場へ専用の湯船が搬入される。看護師による簡易な清拭は「エンジェル・サービス」と称される。 中国の「南史」巻76陶弘景に「遺令して沐浴を須ひず」とあるのは湯灌である。出家は湯灌して新浄衣および法服を着せ、在家は湯灌し鬚・髪を剃って、剃度の儀式を供えさせるのが作法である。仏教でも盛んにこれが行われるようになったのは、宋代、禅宗の勃興ののちであり、禅宗の伝来とともに日本に伝来し、ことに江戸時代には、死体検案を口実に菩提寺住職立ち会いのもとに行わせた。 湯灌を個人宅で行うのを嫌うために、湯灌のための湯灌場をもうけた寺院もあった。「東海道中膝栗毛」巻3之上に「湯灌場はどこだ」とあり、ほとんど常設されていたという。 引用元;Wikipedia |
病院ではエンゼルケアを行ってくれるケースもあります。
病院で行ってくれる死後のご遺体の処置です。
エンゼルケアは簡単な清拭、湯かんは入浴もさせ、しっかりと洗い清める儀式です。
病院でエンゼルケアを行った後、寝台車が迎えにくるまで時間がかかるケースもあります。
その時に、ご遺体から体液漏れや出血・皮膚の変化が起きる場合もあります。
最後に湯灌を行うのは衛生的な面でも考えられています。
宗教的な観点は、この世の悩みや苦しみなどは最後の湯かんの儀で全て洗い流して、
無事に成仏出来るようにという願いも込められています。
湯灌の手順
湯かんの場合は、介護用などで見られる浴槽を搬送するケースと、ご遺体を湯かんが行える施設で行う場合があります。
こちらでは、浴槽をご自宅または安置場所まで搬送します。
ご訪問じにスタッフが湯かんの儀の流れや意味などを説明いたします。
逆さ水の儀式をご家族の方と一緒におこなします。
逆さ水とは、通常のお風呂であればお湯を入れ温度調整の為にお水を入れて調整しますが、
死者に関して行うことは逆にする慣わしがあります。
まず、お水を入れお湯を注いで温度調整していきます。
ご洗体は専門のスタッフが真心を込めて綺麗にしていきます。
体を拭き髪を乾かした後、ご家族の方にお顔を拭いていただきます。
旅支度をしていきます。
仏衣に着替え、男性は髭をそり女性は化粧を。
ご家族の方と一緒に納棺の儀を行います。
映画『おくりびと』が上映されてからは、湯かんの儀や納棺師が葬儀の際には必ず行われると思われている方も多くいらっしゃいます。
湯かんの儀は、一般的な葬儀のプランには含まれておりません。
ご不明な点やご要望は、お問い合わせください。